福岡市の小学校受験事情は? 幼児教育は受けさせるべき? 子どもを医学部に入れたい親の疑問に回答!
子どもを将来、医学部に入れたいという親御さんから、「小学校受験をすべきか」「小学校受験に備えて幼児教育は必須か」などの相談をお母様方から受けることがあります。今回のコラムはそれにお答えします。
目次
医学部を目指す子が小学校受験するケースは多くない
東京、神奈川など首都圏では「教育環境の整った私立で子どもを学ばせたい」「小中高一貫校で学ばせたい」「将来の大学進学を見越して小学校のうちに有名校に入れておきたい」などのニーズが高く、小学校受験が盛んです。それに比べると、福岡市ではあまり小学校受験は盛んではありません。特に医学部を目指す場合は、小学校受験をしないケースも多いです。
福岡市で小学校受験が盛んでない理由
将来子どもを医学部に入れたいご家庭であまり小学校受験が一般的でない理由としては、小中までしかなく高校受験が必要だったり、小中高一貫校でもどちらかというと文系に強く、医学部進学の実績が少ない学校があったりするためです。また、昔は東大・京大・医学部の進学率が高いことで知られた名門校が、今は生徒の偏差値が下がって進学率が低下している場合もあります。
福岡市には公立の良校が多い
小学校受験をしなくても、福岡市には公立の学校で進学率や生徒の面倒見がいい学校が数多くあります。たとえば、修猷館高校や福岡高校などは毎年、医学部を始めとする難関大学・難関学部に現役合格者を2桁で輩出しています。
公立でもトップ校になると難関大学向けのカリキュラムが組まれ、受験対策として始業前や放課後に特別授業をしたり、夏季講習や冬期講習をしてくれたりなど手厚いサポートがあります。教師も難関コース受験のノウハウをもった教師が多いです。
そのため、高い学費を払って私学に行くよりも、公立に行くことを選び、その代わりに幼児教育や習い事、学習塾をさせる家庭が多いのです。
福岡市では医学部志望に関わらず幼児教育の熱が高い
今お話ししたような理由から小学校受験はあまり盛んではない福岡市ですが、親の幼児教育に対する熱は非常に高いものがあります。当塾では幼児教育に力を入れていますが、通ってくる子どもたちはいくつも習い事をしています。将来、子どもを医学部に入れたい家庭では、幼児教育の塾や習い事に3つ4つ通っているとうのはごく当たり前です。
通っている塾や教室が被るのは日常茶飯事
興味深いのは、当塾に通ってくる子同士で英語塾も同じ、積み木教室も同じ、ダンススクールも同じというように、通っている塾や教室が重複していることが多い点です。子ども同士の家は地理的に離れていて生活圏が違うにもかかわらず、こういうことが普通に起きます。
なぜ、高確率で塾や教室が一致するかというと、親同士のネットワークで「あそこの幼児教育が良い」「あの塾の医学部合格率がすごい」という情報が共有されているためです。実際、当塾に入塾する生徒はほぼすべてが口コミきっかけです。
今は情報化時代なので、信頼性の高い情報を知っているか知らないかで、子どもの教育や将来が大きく変わってくるのです。
幼児期に理系の力を伸ばすと将来の医学部受験に有利
たとえ小学校受験をしなくても幼児教育を受けさせることには、大きな意味があります。特に医学部を目指す子にとっては、理系科目に強くなるなど将来の受験で大きな恩恵をもたらします。
「空間図形が“直観”で分かる!」は入試で大きなアドバンテージ
医学部入試では計算力が勝敗を分けるので、小さいうちから速く正確に暗算・計算するトレーニングが物を言います。
特に将来の高校進学や医学部受験で役に立つのが、「空間図形」の理解です。
空間図形は学校では中学の数学で習います。たとえば、いろいろな立体の表面積や体積を求める問題や、立体を斜めに切ったときの断面図を答える問題、サイコロを転がしたとき上面に見える目を答える問題などがテストで出ます。
こうした問題を考えるときには、紙の上に書かれた平面図を頭の中で立体化してイメージし、そこから角度を変えたり回転させてみたりしなくてはなりません。立体のイメージが頭の中で描けるかどうかは理屈では説明しにくいため、中学高校になってからでは習得するのが難しいスキルの一つです。
その点、私の幼児教育では立体を使った遊びやテストなどを取り入れているので、自然に訓練され、頭の中で自由に立体イメージを描けるようになります。小学低学年の子に中学数学の空間図形の問題を解かせたら一瞬で解いてしまい、大人があっと驚くこともしばしばあります。
その子に「どうして分かったの?」と尋ねると、「なんとなく分かった」と答えます。理屈同校ではなく、直観で分かっているのです。
この直観力があると、医学部入試のように制限時間内で多くの問題を解かなければならない場面で、俄然有利になります。
医学部受験に必須の勉強習慣や我慢強さも育つ
今の子どもたちが「こらえ性がない」とよく言われますが、私の幼児教育では先生など大人の話をよく聞くことや毎日勉強をする習慣、苦手なことから逃げないメンタルなどを育てます。ときには「先生こわい」と言われることもありますが、それも愛。
現代は甘さや優しさが重視され、「ありのままの君でいい」と何でも受け入れる風潮がありますが、私は疑問に思っています。骨や筋肉は負荷をかければ強く太くなっていき、何もしないと衰え脆くなっていきます。心もそれと同じではないでしょうか。心が一番育つ幼児期に適度な負荷をかけてあげないと、子どもの心は強くならず、ちょっとした負荷ですぐ限界を迎えてしまいます。それではハードな医学部受験をやり抜くことはできません。
まとめ
福岡市では小学校受験をしない子も多いですが、幼児期から専門的な教育でIQ(学力)やEQ(心の知能指数)、生活習慣を育てることは将来、伸びていくうえで重要です。
しかし、子どもは自分では塾や習い事を選べません。我が子に医学部に入ってほしいと願うなら、親が子どものためになる教育を取捨選択し、その子に合った英才教育を早くからしてあげてほしいと思います。